2017年03月17日
自分の意識が及ばなくなってしまったときに、その後のことをどうするかをあらかじめ決めておく終活を考えている人は多くいるようです。自分が亡くなった後のことを決めておくといえば、少し前までは遺言だとされていましたが、これは遺言者の意思を法的な拘束力で執行することが目的となっているため、内容には制限があります。遺言をしたからといって法的な拘束力を持たない事柄には強制力はないため無効となる場合も多いようです。
そのため法的拘束力のない事柄に対しては、終活の内容を記入したノートに記しておくことが良いと言われています。最近はこのノートのことをエンディングノートと呼び、専用のものも販売されています。法的な拘束力はなくても、故人となったしまった家族の最後の希望ともいえるため、残された家族にとっては精神的に強制力を伴うものとなり得ます。自分は人生の終末期をどう過ごし、どこで亡くなり、誰にどのような形で託したいかなどを細かく具体的に記載すると良いでしょう。
家族や親族の間でもめごとになりやすい終末期の処置や葬儀のやり方、故人の遺品整理などもノートに記載があればトラブルを避けることもできます。故人となってしまっても、いちばん重視されるべきは本人の意向です。それさえわかれば家族は悩んだり、迷ったりすることがなくなります。ノートに様々なことを記載しておくということは、自分にとっても常に老前整理を行うことになり、常にノートを確認することで、自分の意志が変わった場合にも対処することもできます。